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よくある質問

きものを美しく着るには着慣れることが一番ですが、ちょっとしたこつを知っておくと、ぐっと身近な存在になります。
「何を揃えたらいいのかわからない」「着崩れないようにするにはどうしたら良い?」「しみが付いてしまった」など、着物に関する良くあるご質問にお答えします。
着物は知るほどに、さまざまな疑問が湧いてきます。知りたいのに、ここに載っていない。そんなときは、当相談室までご一報ください。皆様のお問い合わせ、お待ちいたしております。

着物を買う・揃える

始めに何を買ったらいいですか?
きものは訪問着か紋付きの色無地で、帯は袋帯がいいでしょう。準礼装になるので、披露宴、各式典、お茶会など幅広く使えます。一着はぜひ揃えておきたいものです。
結婚が決まりました。何を揃えたらいいですか。
既婚者の礼装用として黒留袖が必要になりますが、両家の家族構成にもよるので双方よく相談されてから用意した方がいいでしょう。次に必要になるものとして準礼装になる訪問着、紋付きの色無地があると大変重宝します。帯は袋帯です。また、気軽に着られるもう一枚としてパーティー、外出着、お稽古着などに着られる小紋がよいでしょう。帯は名古屋帯。小紋は数が多いほど重宝します。もう少し贅沢したい(お遊び着)ときは、紬がいいですね。女性があこがれている一品です。
上手な選び方は?
きものは高価なものですが、お手入れ次第では一生持つ品ですので自分の欲しい物の知識を高めるために展示会やデパート、専門店に足を運び自分の目で確かめ、予算に合わせて買いましょう。何年も何十年も持つ物ですから”安かろう悪かろう”にならないように少しふんぱつして確かな品物を選びたいですね。また、自分一人ではなかなか決断できないときは、着物に慣れた方や親御さんなどと一緒に買いに行き、お店の方と相談されると良いでしょう。
自分の寸法がわかりません
買った店の方と相談して自分の寸法を採寸してもらうとよいでしょう。自分の寸法を憶えておくこともきもの好きになる近道です着物に合わせて長襦袢も一緒に採寸しましょう。長襦袢は、きものを着たときに出てこないよう裄丈と袖丈、おはしょりがない分着丈も短くします。

お着付け

着る前に注意することはありますか?
  • 着くずれないためには布目(たての糸、横の糸)をきれいに通し、体に沿わせて着ます。
  • 長襦袢は、衿元がずれないように腰紐や伊達〆でおさえます。
  • 次に着物の腰紐は裾が長くずれてこないようにウエストでしっかりと締める。締めが弱いと着くずれやすくなる箇所です。
  • 着物も肌着、長襦袢と同様に布目をしっかりと通すと着くずれが少なくていつまでもきれいにいい着心地が続くのです。
  • 帯は体にきつく締めると苦しくなるため、帯の下の線(おなかの所)は体にきっちりと締め、帯の上の線(胸の所)は手が入る位ゆるめに巻きます。
  • 帯枕の紐も苦しくならない程度に結びます。
  • 帯締めは最後の仕上げに帯の上から締めるので体にあたらず、苦しくなりません。しっかりと緩まないように結びましょう。
背中心がずれてしまいます。ずれない決め手はありますか?
長襦袢の上から着物を着た時点で長襦袢の衿中心と着物の中心をクリップでとめておくとよいでしょう。
えもんがかぶってしまいます。直し方はどうすればいいでしょう
着物のうしろのおはしょりを下に引くと、えもんと背中のたるみがなくなります。そのとき、背中心と脇も引いてください。
裾が下がってしまいました。直し方は?
ゆるむ原因は腰紐がゆるいためだと思います。おはしょりを上げて腰紐をきっちりとしめなおし、下がった分だけ上にたくしあげましょう。裾の丈は上前のおくみを床より10cm 位上げるとよいでしょう。左脇は、くるぶしが隠れるくらいの丈がいいです。

お手入れ、収納

着物を脱いだあとはどうすればいいの?
脱いだ着物、長襦袢、帯を着物ハンガー等にかけてしばらく風を通します。湿気がカビの原因になるためです。そのさい、しみや汚れがないか点検して必要に応じてしみ抜き、もしくは生洗いに出します。洗うのが早いほどきれいに落ちます。アイロンをかける場合は、スチームはかけずに必ずあて布をしてください。たたんだあとはたとう紙に入れてしまいます。始めに手を洗うことも忘れずに。
しみを付けてしまったときの応急処置は?
液体のしみは乾いたハンカチやティッシュで吸い取ってください。水分を含んだ絹をこすってしまうとスレて(生地の表面に傷がつくこと)しまうので注意が必要です。水分を吸い取ったら乾くまでいじらず、和服のしみ抜き専門店か呉服屋さんに出してください。あまりいじらず、早めに出せばきれいに落ちます。
汗をかいたのですが、あとで調べてみたら乾いて見えなくなりました。風通しをしてしまっていいでしょうか?
汗に限らず液体のしみは乾いて見えなくなっても成分は残っているので、放っておくと変色となって出てきます。変色はしみ抜きでは落ちないので必ずしみ抜きをしてください。(補正技術を使えば良くなりますが、絹のためには早めのしみ抜きがいちばんです)
虫干しとはなんでしょう?
きものは、絹、綿など天然繊維でできているので、湿気は大敵です。特に長い間着ていない着物は風に通さないでいるとカビや変色の原因になります。それを防ぐために、年に1,2度さわやかな晴天の日に屋内の日陰にきものハンガーを掛け風を通します。これが虫干しです。ちょっとした心がけがきものの寿命をのばします。
生洗いと洗い張りはどう違うの?
派手になったきものや、ヤケや変色で着られなくなったきものはほどいて一反の長さに戻して染め直しをすることができます。染め直しできるものは、染めのきものでは色無地、小紋、付下げ、訪問着など後染めのもの、織りのきものでは白大島、薄い色の紬などがあります。同じ物でも色を変えるとがらっと雰囲気がかわります。専門家や呉服屋さんとよく相談して色を選んでください。
新たに染め直しはできるのですか?
派手になったきものや、ヤケや変色で着られなくなったきものはほどいて一反の長さに戻して染め直しをすることができます。染め直しできるものは、染めのきものでは色無地、小紋、付下げ、訪問着など後染めのもの、織りのきものでは白大島、薄い色の紬などがあります。同じ物でも色を変えるとがらっと雰囲気がかわります。専門家や呉服屋さんとよく相談して色を選んでください。

その他

食事の時に気を付けることは何ですか?
ナプキンか大きめのハンカチで胸やひざの上にあてるとよいでしょう。また、なるべくテーブルの側に座り、体とテーブルの間を開けないようにします。食事を口に運ぶときは器のそばに口を持っていくと失敗が少なくなります。
トイレのときはどうするの?
クリップを2つ用意しておき、きものの裾をおもいっきり帯の上の線までたくし上げ、クリップでとめておきます。次に、長襦袢の裾も同様にしてその上からクリップでとめ直します。両手が使えるようになるので、上手によごれなく用ができるでしょう。終わったあとはクリップを2つはずすと裾が下に戻ります。
しびれない、座り方のこつは?
ひざとひざの間をにぎりこぶし1つくらいゆとりをもって開けて座ります。そして、足の親指の重なりをかわるがわる替えるとしびれが少なくなります。
上手な車の乗り方はどうするのですか?
バッグや荷物、袖のたもとを左手に持ち、上前の褄を右手でつまみ上げて腰から車に座り、あとから足を揃えて座ります。
アクセサリーはつけてもいいのですか?
基本的にはイヤリング、ネックレス、ピアスはつけない方が無難です。指輪は用途にあわせてはめましょう。お茶席ではアクセサリー(宝石・貴金属・時計類)は身につけません。